話を聴いて分かった!ドラえもんが見たいから塾を休むと言った子どもの真意
前回までは、話を聴くことの重要性、そして、話を聴くときに意識したいポイントをお伝えしてきました。
今回は、実際に話を聴いた結果、本音を聞き出せた事例をお話したいと思います。
小学生の6年生のAくん(仮名)はその日、塾が始まる前に母親と口論になり、こんなことを言い出しました。
「 今日は家でドラえもんが見たいから塾を休む。 」
さて、この言葉を聞いたとき、そのままの意味で捉えてしまうと、どのように感じるでしょうか。
・わざわざお金を払って塾に行かせてあげてるのに、ドラえもんを見たいから休むって、ふざけんな!(怒)
・そんな理由で休むなんてあり得ない。( 許せない )
・そんな理由で休むなら、もう塾は辞めさせよう。
ほとんどの方は上記のように思ってしまうと思います。
そして、それは無理もありませんし、至って普通の反応です。
ただ、子どもを自立させたいならば、われわれは一歩先を行きましょう!
そうです。しっかりと、話を聴くのです。
実は、Aくんはその日、休まずに塾に来ました。
事前に、保護者の方から、
「 今日は家でドラえもんが見たいから塾を休むと言っています。 」
と連絡をもらっていたので、今日は休むのかなぁと思っていましたが、普通に塾に来ました。笑
で、来てくれたので、僕の方で話を聴いてみたんです。
すると、ドラえもんが見たいから塾を休むと言った子どもの真意が分かりました。
5つのことを意識して、Aくんに話を聴いてみると、
「 ドラえもんが観たかったわけじゃない。
ただ、お母さんとちょっとしたことで言い合いになってて、
いろいろとめんどくさいなって思ったから、
ちょっと困らせるために、適当に言っただけ。 」
とのことでした。
つまり、その場をなんとかやり過ごすために、適当に発したものであり、言葉の内容自体には意味がなかったわけです。
まとめると、
言葉の内容:今日は家でドラえもんが見たいから塾を休む。
伝えたかったこと:めんどくさいから、絡んでこないで。
ということだったってことですね。
ほとんどの場合、上記のように、言葉の内容にはあまり意味がありません。
特に、口論になった場合などはなおさらですね。
相手が言っていることではなく、言おうとしていることはなんなのだろうか?
という視点を持って、話を聴いていきましょう。
そうすると、相手が本当に伝えたかったことを聞き出せるようになりますよ。^^